■概要

 

■なぜ作っているの?
 徳島市ではこれまで「総合防災マップ」を作成して各家庭・事業所に配布してきました.しかし現実問題として地区毎に地形,社会基盤,防災体制などが異なるため,実効性のあるマップは地区ごとにオーダーメイドすることが必要と判断し,平成23年度から住民主体の防災マップづくりを開始しました.河川・水文研究室は徳島市からの委託で徳島大学環境防災研究センターと協力してマップづくりの支援と調査研究を行っています.

■なぜ”支援”マップ?

 この手のマップは「防災マップ」や「避難マップ」など,日本各地で様々な呼び方がされているようです.今回のマップのコンセプトとして 『災害時の各人の的確な判断に役立つような防災情報の地図化』を掲げました.災害は想定通りには起こりません.住民一人一人の判断と行動を手助けするという意味で避難支援マップと呼んでいます.

■どんな”想定”で作っているの?

 被災想定(浸水深,浸水域)はそれほど考慮せずに作っています.東日本大震災の経験から,想定外にも対応(=心構え)するためには,一人一人が『普段から,起こりうる可能性と対処法をいろいろ考え』,そして避難訓練などで『試し,検証する』ことが重要だと考えます.予想浸水域・浸水深をこのマップ上に示すと,大事な想像力を奪いかねません.したがってあえて被災想定はせず(図示せずに)に,『今,できる最善の行動は何か』を考えるために,地域の防災情報をできる限り集めた地図作りを行っています.

 

■マップ 2015年9月25日更新

作成

マップ名

完成年月

地図(原寸PDFへのリンク)

説明書とマップの特徴,その他

H23

津田・新浜地区
津波避難
支援マップ

2012年01月
(Ver. 1.00)

 
ファイルサイズ:19.7MB

説明書 (Ver.1.01)

【地域の特徴】臨海部かつ川に囲まれ周囲から孤立しやすいく,高所は中央の津田山しかない.
【マップの特徴】避難地と避難ルートや主な場所の地盤標高の他,①主要避難場所となる津田山周辺の土砂災害(特別)警戒区域,②海岸縁から主要避難所までの距離と避難所要時間を記載.

【配布】平成24年3月1日

H23

応神地区
地震・津波避難
支援マップ
(東)(西)

2012年03月
(Ver.1.00)

 応神地区 地震・津波避難支援マップ
ファイルサイズ:82.5MB


 説明書 (Ver.1.01)

【地域の特徴】南北を吉野川と今切川に囲まれており,高所が少ない.
【マップの特徴】避難場所と避難ルートや地盤標高の他,①今切川や吉野川の堰や堤防に関する情報,②安政南海地震の記録などを記載.地区を東西2分割してマップ化.

【配布】平成24年5月下旬

H24

勝浦東地区
地震・津波避難
支援マップ

H24年12月

 
ファイルサイズ:7.5MB

 
 説明書 (Ver.1.00)

【地域の特徴】津田地区の南に位置している.住宅地は標高が低く,浸水被害を受けやすい地形をしている.
【マップの特徴】避難場所と避難ルートや地盤標高の他,常日頃からの避難所や避難ルートの確認に使えるウォーキング・コースを設定.

【配布】平成24年12月下旬

H24

沖洲地区
地震・津波避難
支援マップ

H25年07月

 
ファイルサイズ:1.5MB

 説明書 (Ver.1.00)

【地域の特徴】臨海部で徳島市で最も早く津波が到達する地区.沖洲北,沖洲南地区には高い建物や場所が少ない.
【マップの特徴】避難場所に建物階数と収容人数を明記.沖洲と末広の2つに分けて両面印刷.

【配布】平成25年07月下旬

H25

渭北地区

H25年11月

 

【マップの特徴】A2サイズの大型版.地域のほぼ全ての道路を避難路の視点から3種類に分けて表示.津波避難ビルの「かぎ保管庫」の位置が分かるように写真を入れた.マップの説明をマップ上に記載して説明書を廃止.地域を東西に2分して両面印刷.

【配布】平成25年11月

H25

住吉・城東地区

H26年03月

 

【マップの特徴】A3サイズ片面.情報を1面に集約した他は,ほぼ渭北地区と同じ.
【配布】平成26年3月

H26

 内町地区

H26年11月

 

【マップの特徴】リクエストにより津波避難ビルのみを記した白地図をあわせて配布し,各家庭・事業所での避難マップ作りや小学校での防災教育に役立てて貰った.

【配布】平成26年11月

H26

 川内地区

 H27年03月

 
全体マップ
詳細版(マップ①~マップ⑤)


小中学校掲示版(リンク無)

【マップの特徴】全体マップ1枚+詳細マップ5枚の大作.これとは別に小中学校用掲示用B0ノビサイズの巨大マップも作成.

【配布】平成27年03月(通常版)
     平成27年10月
     (小中学校掲示版)

H27

渭東地区

H27年10月

【マップの特徴】2つ折り配布を前提に作成したマップ.過去に作成した沖洲地区,内町地区の成果も盛り込んだ.9作目になり,地震・津波避難支援マップの仕様・デザインもほぼ完成.

【配布】平成27年10月

H27

西富田地区

 

 

 

 

■研究発表・論文 2015年9月25日更新

発表年

タイトルなど

H24

徳島市津田・新浜地区における津波避難支援マップの作成とその効果,田村隆雄,塚本隆太,武藤裕則,平成24年度土木学会四国支部技術研究発表会,2012年5月.★太字は学生

H25

防災ウォーキングコースを取り入れた地震・津波避難支援マップの効果に関する研究,矢川裕貴,田村隆雄,武藤裕則,平成25年度土木学会四国支部技術研究発表会,2013年5月.★太字は学生

H25

民官学の連携で取り組む地震・津波避難支援マップの効果に関する考察 ∼マップ作成後の避難訓練アンケートから∼,田村隆雄,21世紀の南海地震と防災,2013年12月.

 

■報道 2015年9月25日更新

 1) 『徳島市津田地区 避難支援マップを作成中』,徳島新聞ニュース,

  四国放送,2011/09/24

 2) 『津田・新浜地区 津波避難のマップが完成』,徳島新聞ニュース,

  四国放送,2012/02/18

 3) 『津波避難マップの看板』,NHKニュース,NHK,2012/02/18

 4) 『津波避難マップ完成』,徳島新聞(34面),2012/02/19

 5) 『津波避難マップ看板に』,毎日新聞(徳島,25面),2012/02/19

 6) 『みんなどうしているの? 巨大地震への備え』,

  阿波スペシャル,NHK徳島,2013/09/27

 7) 『住民・大学が協力 避難支援マップが完成』,

  NHKニュースおはよう日本(四国のニュース枠),NHK,2014/03/02

 8) 『高速道の脇に津波避難場所』,

    とく6徳島,NHK,2015/03/10

 


テレビ局の取材(2012/02/18)

 

■リンク 2015年9月25日修正

徳島県防災・危機管理情報 安心とくしま (被害想定など)

徳島市危機管理課

 


元に戻る(徳島大学 工学部 建設工学科 河川・水文研究室)